2018年 |
2月
下萌や三尺の子のまた転ぶ(兼題:下萌)
鬼瓦の角へ眉間へ牡丹雪
冬籠祖父の日記の続け文字
4月
のどけしや風を相手の舫ひ舟(兼題:長閑)
分かち合ふ悲しみひとつヒヤシンス
句帳閉づ初音一声とどむかに
6月
万緑へ飛び込むボール飛び込む子(兼題:万緑)
青葉風水棹もて指す長屋跡
濁点か半濁点か黴の古書
8月
「川風も馳走どすえ」と川床料理(兼題:川)
熱帯夜色ある夢も無き夢も
帰省子といふも二人の子を育て
10月
鳥瞰の瀬戸の暮色や雁渡る
曼珠沙華鉄路は風の路となり
別れてはまた巡り合ふ秋の蝶
12月
窓際の席取つてゐる手套かな
北風や跳ね橋に見る橋の腹
冴ゆる夜や階下のジャズのきれぎれに
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新治
新治
孝女
千恵子
晶子
苦楽
新治
新治
新治
千恵子
洋子
豊月
苦楽
あつ子
晶子
新治
新治
洋子
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