鞆鯛網一泊吟行

   広島ランブルメンバーの句

           日差子主宰特選句(2019年より毎月)     
  
  倉敷一泊吟行、
        千歳楽

      2017年



    12月
       小次郎の破れし小島冬の風(兼題:小)
       イカロスを夢みしことも冬の蝶
       冬日落つ田に屈む影残しつつ



    瑠美子
    苦楽
    洋子
      2018年
     2月
       下萌や三尺の子のまた転ぶ(兼題:下萌)
       鬼瓦の角へ眉間へ牡丹雪
       冬籠祖父の日記の続け文字

     4月
       のどけしや風を相手の舫ひ舟(兼題:長閑)
       分かち合ふ悲しみひとつヒヤシンス
       句帳閉づ初音一声とどむかに

     6月
       万緑へ飛び込むボール飛び込む子(兼題:万緑)
       青葉風水棹もて指す長屋跡
       濁点か半濁点か黴の古書

     8月
       「川風も馳走どすえ」と川床料理(兼題:川)
       熱帯夜色ある夢も無き夢も
       帰省子といふも二人の子を育て

     10月
       鳥瞰の瀬戸の暮色や雁渡る
       曼珠沙華鉄路は風の路となり
       別れてはまた巡り合ふ秋の蝶

     12月
       窓際の席取つてゐる手套かな
       北風や跳ね橋に見る橋の腹
       冴ゆる夜や階下のジャズのきれぎれに



    新治
    新治
    孝女


    千恵子
    晶子
    苦楽


    新治
    新治
    新治


    千恵子
    洋子
    豊月


    苦楽
    あつ子
    晶子


    新治
    新治
    洋子